もくもくプロダクトマネジメント( @Nunerm )

プロダクトマネジメント・エンジニアリングマネジメントなどについて黙々と

UX DAYS TOKYOイベント 「自分たちのプロジェクトのJTBDは何か?」

UX DAYS TOKYO主催のイベント「自分たちのプロジェクトのJTBDは何か?」に参加してきました。

 

UX DAYS TOKYOとは?

 国内最大級のUXカンファレンス&ワークショップを主催する団体です。

 

JTBDとは?

 書籍「イノベーションのジレンマ」で有名なハーバードビジネススクールのクレイトン・クリステンセン教授が提唱している「Jobs-To-Be-Done」の略です。

これは「顧客が片づけるべき用事(=ジョブ)に着目する」というマーケティングのアプローチです。「ジョブ」とは「ある特定の状況で、人が成し遂げようとしている進歩」のことです。つまり何かサービスやプロダクトを生活の中に引き入れるのは、何かしら進歩する為、または進歩における障壁を取り除くことが目的なのです。ユーザが「なぜ」「どのように」進歩をしたいと思っているのか、「何が」障壁なのか、これらを見極めない限り、サービスやプロダクトの成功確率は上がらないのです。

最近発売されたクリステンセン教授の「ジョブ理論」という書籍にJBTDについて詳しく書かれています。

 

 

ここでJTBDについて詳しく書くと長くなるので、以下記事を参考にしてください。近々「ジョブ理論」を読むので、自分も記事にまとめます。

 

今回のイベントの説明の中で刺さった点だけ軽く記載します。

  • 競争すべき相手には「無消費ユーザー」がいる

 →要は競合製品を使っているユーザーを奪うことにばかり注力するのではなく、そのサービスカテゴリーにおいて何も洗濯や意思決定をしていないユーザーのことを考えるひつようがあるということです。言われてみれば当たり前なんですが、意外とここを見落とすことが多い気がしました。

 

  • ジョブを見極めるためには、属性データだけでなくユーザーストーリーも理解する必要がある

 →性別や年代などの属性データだけでは何も見えてきません。そのサービスを使うユーザーのコンテキストや思考回路、ここまでたどり着いた経緯などを考え、それに合ったソリューションを提供してあげる必要があります。「進歩の状況、障害物は何か」「不完全な解決策で我慢していないか」「より良い解決策をもたらす品質は何か」などをしっかり検討することが重要なのです。

 

ワークショップ

うちの班は最近流行りの「Twitter上で匿名で質問できるサービス」の解決すべきジョブは何かを議論しました。

 

これが意外と難しい…

 

とりあえず質問者と回答者それぞれが「なぜこのサービスを使うのか?」「匿名だと何が嬉しいのか?」を考えました。

 

質問者

  • 気軽に質問できる
  • 質問していることを周りに見られない

 

回答者

  • 多くの本音を集められる
  • 自己顕示欲を満たすことができる

 

など様々な意見が出たものの、イマイチ「解決すべきジョブ」まで至っていない感があり、もやもやしているうちに時間切れ。

 

発表時にUX DAYS TOKYO代表の菊池さんの「本音を聞けると何が嬉しいの?」という質問に全員頭を抱えました。

うーん難しい。

しかも明確な答えは教えてくれないので、もやもやしたまま懇親会へ。その場は完全にワークショップの延長戦のようになり、熱い議論が繰り広げられました。こういう熱量のある場、大好きです。

 

 

ここで気づけたのは、ジョブ理論を軽く知った程度で「解決すべきジョブ」を見つけることなんてできないということ。もっと理論を理解して、かつ経験を積まないとジョブを見つけることはできないと悟りました。

新しいサービスが流行ったり何かイノベーションが起こったり、逆に強いサービスが失墜した時などに、毎回「このサービスやプロダクトは何のジョブを解決したのだろう」「ジョブ解決の代替手段として選択されたのは何なのだろう」と考える癖をつけようと思います。

 

ま、まずはとにもかくにもジョブ理論を熟読します!

 

↓こちら当日の様子です。私は左端のマスク男です。

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