もくもくプロダクトマネジメント( @Nunerm )

プロダクトマネジメント・エンジニアリングマネジメントなどについて黙々と

UX DAYS TOKYOイベント「セルフユーザビリティテスト検定講座」

 

UX DAYS TOKYO主催のイベント「セルフユーザビリティテスト検定講座」に参加してきました。

uxdt.connpass.com

 

UX DAYS TOKYOとは?

 国内最大級のUXカンファレンス&ワークショップを主催する団体です。

 

ユーザビリティテストとは?

Webサイトやアプリなどのサービス・プロダクトを実際に目の前で利用してもらい、その時の行動や発言、感情の変化などを記録してそのサービス・プロダクトの問題点を見つける手法です。

 

サービス・プロダクトを提供する側がユーザーの心理や求めているものを100%理解することはほぼ不可能です。「これはイケてるから使われるだろう」と思っていても、実際はユーザーから不評だったり、全く求められてなかったりするケースは数多くあります。

提供者はそのサービス・プロダクトのことばかり考えるためある種の「思い入れ」が強くなるので、初めてそのサービス・プロダクトに出会うユーザーの心理を想像できなくなっているのです。

ユーザビリティテストによってユーザーの心理を改めて理解し、それに合わせたサービス・プロダクト改善をしていくことが重要です。

 

またサービス・プロダクトの開発組織における「UI/UX改善の促進」にも役立ちます。

ありがちなのが「なんとなくデザインがイケてないのはわかるけど、具体的に何を直せばいいのかわからない」という状態で、UI/UX改善の優先度がずるずる下がること。これほんとありがち。

自分は開発チームなのですが、デザインはデザインチームにお願いしてます。デザインを受け取る際に「正直イケてないと思うんだけど、具体的に何が悪いか説明できないから、デザイナーさんに言いづらいな…」ということがよくあります。無下に「ダサい!」とか言ったら絶対ケンカになります。

デザイナーはあくまで「自分がいいと思うもの」を作っているので、そこに必ずしもユーザーの求めているものが含まれている訳ではありません。ユーザビリティテストによってユーザーの意見が明確になれば、「ユーザーからこういう意見が出てるから直しませんか?」と非常に言いやすくなります。

 

ユーザビリティテストについては以下サイトにわかりやすくまとまっているのでご参考までに。

popinsight.jp

 

 

ユーザビリティテストの問題点

何より「時間とコストがかかる」ことです。

実際のユーザーの方に会社まで来てもらって、個人情報がどうたらこうたら説明して、謝礼を払って…

また雑な対応をしてしまうと、そのユーザーの方に悪い印象を与えてしまうので、気軽にはなかなかできません。

 

 

セルフユーザビリティテスト

そこでセルフユーザビリティテストです。これは「まずは気軽にやってみよう」という手法です。会社の同僚や家族、友人にユーザーとなってもらってユーザビリティテストを行います。

 

このイベントではそのやり方の説明と検定試験、あと2度の実践を行いました。

↓こんな感じ (2枚目奥の白シャツが自分です)

 

座学パートでは色々な事例を交えながらユーザビリティテストの有効性などを説明していただきました。

 

例えば人間の脳にはシステム1/システム2があるという話。

 システム1:考えなくても直感で理解できる
 システム2:しっかり考えて理解できる

検索やフォームの入力などは極力システム1で完結できるユーザビリティが必要です。そこに「じっくり考えないと次に進めないデザイン」が紛れていてはいけません。

 

 

テストパートでは説明パートの内容をテストされました。

合格するとこんな証明書をもらえますよ(・∀・)v

f:id:swnws322:20180526152104p:plain

 

最後の実践パートはでは3人1組になって実際にセルフユーザビリティテストを行いました。モデレータ・ユーザ・記録者になって、とあるユーザビリティがダメダメなサイトを使って「〇〇の情報を調べてください」のいったタスクをユーザがトライします。

 

これから参加する方にネタバレになるので言いませんが、かなりひどいサイトでした笑

 

この実践パートでは色々と気づきがありました。実際ユーザになって不便だと思うところを声に出して表してみると、思った以上に色々なことに不便さを感じていることに気づきました。例えば、求めている情報がページ上ですぐ見つからない時に何度も上下スクロールするのは条件反射のようにやってしまってますが、「なかなか見つからない…」と声に出して改めてこれは小さいストレスであることを再認識しました。

 

 

ただやっぱりいきなり良いテストができた訳ではなく、もっと上手にユーザーの意見や心理を引き出せないといけません。これはもう場数を踏むしかない。

なのでセルフユーザビリティテストで身近な人で練習させてもらい、慣れて来たら実際のユーザを呼んでユーザビリティテストをやり、自分のプロダクトの改善につなげたいと思います。

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